部屋と転職と私
前職は最後の1週間詰め詰めでなんとか引継ぎをし、無事に退職することができた。引き継ぐこととなったパートのおばさんは元銀行員らしく、PCスキル以外はなかなか順調に吸収してくれたと思う。
時間も無い状態でかなりせわしくなく教えたつもりだったが、「素晴らしい引継ぎでした」と言ってくれた。あまり好きではなかったが、悪い人ではないようだ。
そして引っ越しは、大きいものだけは会社の人たちに手伝ってもらい、他のものはあらかじめ自家用車で少しずつ運んでいたのでほとんど自力で行った感覚だった。
引っ越すこととなった社宅は1LDK。間取りは前住居の半分というところであるが、すべての設備が最新で築2年という優良物件。入居している社員はうちともう一家庭だけで、共に子育て世帯ということもあり、気兼ねなく過ごしている。子供の小学校までは少し遠くなったものの、全体的に遥かにアクセスが良くなった。
リビングは10畳でカウンターキッチンと繋がっている。内覧する前からそれぞれのスペースを確保しようという話をしていたこともあって、家電の隣に無理やり嫁用のデスクを立てたり、天井まで届く本棚も自作した。
おれのスペースはニトリの突っ張りラックで確保している。最下段を魔改造して書類やキーボードがおけるように幅広の木材を加工してミニPCデスクという感じになっている。本当はフルタワーを組みなおしたかったが、そんな経済的余裕も広さもないので、中古で買ったノートとモニターをHDMIで接続して、あえて言うなら貧乏デスクトップという風合いになっている。
子供部屋は5畳しかない。そもそもダブルベッドを置いて1人~2人暮らし用の寝室となっている部屋なので、クローゼットは家族共用としてなんとか使っている。
二段ベッドを捨てるか悩んだ結果、狭いスペースではロフトベッドのほうがいいだろうということで、下段を取っ払って秘密基地のような空間を作った。当然照明器具の光は届かないので、ベッドの骨にダクトレールを括り付けてダウンライトをつけた。おもちゃを広げるとだいぶ狭いが、楽しんで使ってくれているように思う。
玄関ホールに風呂・洗面所・トイレ・物置がドアを挟んで設置されているおかげでマイナス10℃になっても暖房21℃で少し暑いと思うくらいに断熱されている。窓サッシも新しい樹脂サッシのうえに二重ガラスなので、結露によるカビの発生もほとんど心配ない。
この賃貸で暮らすのはおれが関東に好んで飛ばされる(栄転と言ってほしいが…)までなので、少なくとも5年は住む予定である。職場は体質的にはブラックで、ストレスで難病になったという稀な人もいるレベルだが、腐っても社長の身内なので待遇はハチャメチャに厚い。
長年会社の幹部が全員身内というカス企業に勤めていたから、同じポジションになった今、思う存分甘い汁を吸いつくしてやろうと思う。ここからはおれのターンだ…ッ!!!